HSP

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは「HSP(Highly Sensitive Person)」とは、生来的に感受性が強く、敏感な気質を持つ人のことを指します。
全人口の約15~20%がこのHSPに該当すると推定されています。数字から分かる通り、珍しいものではありません。(エレイン・アーロン.”The Highly Sensitive Person.”2022. http://hspjk.life.coocan.jp/index.html,(2022-02-28))
ただ、言い換えれば80%以上という大多数はHSPではないということであり、HSPの方は社会においてその特性が理解されずに生きづらさを経験しやすい状況にあります。

感受性は、万人が持っている特性であり、その強さも千差万別です。そのため、「強いような気もするけれど、受診するほどではないかも」という方が少なくありません。しかし、その感受性の高さから、うつ病や適応障害、パニック障害に陥っている可能性もあります。また、実はHSPではなく自閉スペクトラム症だったというケースもあります。社会生活において、少しでも生きづらさを感じているようでしたら、どうぞお気軽に当クリニックにご相談ください。
もしHSPや障害に該当しない場合も、ものの捉え方・考え方をアドバイスすることができます。

HSPは病気なの?

HSPは病気なの?HSPは病気ではありません。
心身に異常はなく、あくまで生来的な気質の判断基準であり、さまざまな出来事に対して、感受性が高いことを指します。
HSPによって生きづらさを感じているのであれば、環境や行動を変えることで、その負担の軽減が期待できます。

HSPとの向き合い方

HSPの特性を理解する

まずはHSPの正しい理解に努めましょう。HSPを理解することで、HSPでない人の(気遣いがないように見える)言動への理解も深まります。
すぐに対処法が明確にならない場合も、自分がHSPであり、具体的にどのような気質を持っているのかが分かれば、気持ちをコントロールしやすくなります。

不安、緊張を感じる場面を

回避する

HSPを克服しようと過度に不安、緊張を強いられる場面に無理に飛び込む必要はありません。
特に、不特定多数の人と接触し、意見・情報が飛び交う場所に行ったり、SNSを利用するのは、HSPの方にとって大きな負担となります。
慣れるまでは、短時間だけ参加する、刺激の少ない場を選ぶなどして慣れていくようにしましょう。

1人の時間を大切にする

感受性が強く共感力も高いHSPの人は、周りの人から好かれやすい・相談されやすい傾向があります。一方で、人といることで疲れやすいという傾向もあります。頼りにされるからといって、いつも人に合わせて一緒にいると辛くなってしまうこともあると思いますので、無理をせずに、1人の時間も大切にしてください。

刺激を回避する

肌ざわりのいい下着や服を選ぶ、イヤホンや耳栓を使う、目を閉じる・アイマスクを使う、マスクをするなどして、刺激を軽減・回避することで、神経を休めることができます。

医療機関の受診

HSPは病気ではありませんので、特別な治療は行われません。

06-6777-3088